夫婦カウンセリングという選択肢|マリッシュ再出発準備室

夫婦カウンセリングという選択肢|マリッシュ再出発準備室

夫婦が円満な関係を続けていくうえで欠かせないのが、日頃のコミュニケーションです。それでも、一緒に過ごす時間が長くなるほど、意見の食い違いやすれ違いはどうしても生まれます。

そんなときの選択肢のひとつが、第三者の力を借りて関係を見つめ直す「夫婦カウンセリング」です。この記事では、夫婦カウンセリングとはどんなものか、どんな悩みを相談できるのかを、フラットにご紹介します。

夫婦カウンセリングのイメージ
※画像はイメージです

「またこの話?」が終わらない理由

「喧嘩するほど仲が良い」とはいいますが、できれば同じことで何度も喧嘩するのは避けたいもの。ところが、ちょっとした出来事をきっかけに、以前と同じような言い合いが繰り返されることがあります。

ここでひとつ、身近な例を考えてみましょう。食べ終わったお皿はすぐ洗ってほしい妻と、少し休んでからまとめて洗えばいいと考える夫がいたとします。

妻:「食べ終わったなら洗ってよ。あとでやるって言って、いつもやらないじゃない」

夫:「全部まとめて洗ったほうが効率いいだろ。そんなに急がなくてもいいじゃないか」

みなさんは、どちらの言い分に共感しましたか。もちろん、どちらが正しいというわけではありません。育ってきた環境や生活習慣が違えば、家事のタイミングややり方への考え方も違って当然です。

ところが言い合っているうちに、「前もそうだったよね。いつも自分ばかり」「そんなに怒ること?またその話?」と、話がどんどん広がってしまうことがあります。最初はお皿を洗うタイミングの話だったはずが、気づけば家事の負担や相手への不満――夫婦関係そのものの話になっている。こうしたすれ違いの背景には、それぞれが「当たり前」と思っている価値観や生活習慣の違いがあります。

さらに、喧嘩の最中は感情が先に立ちやすく、本当に伝えたかったことをうまく言葉にできないこともあります。言わなくてもいい一言を口にしてしまい、ヒートアップしてしまうことも。その場はなんとか収めても、根っこの部分が整理されていなければ、また同じような出来事をきっかけに言い合いになってしまいます。

「話しても分かってもらえない」「何を言っても変わらない」とあきらめてしまう前に、夫婦だけでなく専門家と一緒に関係を見つめ直す方法を考えてみましょう。

夫婦カウンセリングとは

夫婦カウンセリングとは、夫婦の間の問題や悩みについて、専門家と一緒に整理しながら、これからの関係を考えていくものです。

二人だけで話していると、「だから、そういうところが嫌なの!」「こっちだって頑張ってるよ!」と、つい感情的になりがちです。そこに第三者が入ることで、一度立ち止まって話を整理しやすくなります。自分が何を感じているのか、相手はどう考えているのか。夫婦だけでは切り出しにくいことも、落ち着いて話せるようサポートしてもらえます。

「分かってもらえない」と感じていたことを言葉にし、相手の考えを知ることで、これまでとは違った話し合い方が見つかることもあります。夫婦だけでは話し合いが進まないと感じたときの、ひとつの選択肢として考えてみるとよいでしょう。

<費用や時間の目安>

夫婦カウンセリングは、相談室やカウンセラーによって時間も費用も異なります。一般的には1回あたり40〜90分程度、費用は5,000〜15,000円程度が一つの目安です。臨床心理士や公認心理師など資格を持つカウンセラーの場合はやや高めになる傾向があり、初回無料・割引や、回数券などのプランを設けているサービスもあります。

対面だけでなくオンラインで相談できるサービスもあり、生活スタイルに合わせて選べます。※実際の時間・費用・相談方法は施設によって異なるため、利用前に確認しておくと安心です。

どんな悩みを相談できる?

夫婦カウンセリングと聞くと、「離婚寸前の夫婦が受けるもの」というイメージを持つ方もいるかもしれません。でも、深刻な問題を抱えている夫婦だけが利用するものではありません。「このままでいいのかな」という小さな違和感についても、相談することができます。たとえば、次のような悩みです。

  • 同じ喧嘩を繰り返してしまう
  • 最近、会話が減ってしまった
  • 家事や育児の分担について話し合いたい
  • お金の使い方や将来の考え方が合わない
  • 親族との付き合い方に悩んでいる
  • これからの夫婦関係について整理したい

いくつ当てはまったでしょうか。一つでも当てはまったからといって、夫婦関係が悪いということではありません。むしろ、大きな問題になる前に「一度、話を整理してみよう」と考えられているということです。

「これくらいで相談してもいいのかな」とためらう方もいますが、夫婦にとっては小さな違和感の積み重ねが、いつの間にか大きなすれ違いになることもしばしば。だからこそ、まだ話し合う余地があるうちに、第三者と一緒に整理してみることに意味があります。

最近は、結婚生活をより良くしたい、子どもが生まれる前に価値観を確認しておきたい、転勤や介護などライフステージの変化について話し合いたい――といった、これからの関係を前向きに考えるために相談する方も増えています。

一緒でも、一人でも受けられる

「行ってみたいけれど、パートナーを誘うのは少し勇気がいる」。そんな方もいるのではないでしょうか。「誘っても断られるかも」「カウンセリングに行こうと言ったら、相手を責めていると思われそう」といった不安から、最初の一歩をなかなか踏み出せないこともあります。

夫婦カウンセリングは二人で受けるものと思われがちですが、相談室によっては一人で始めることもできます。「まずは自分の気持ちを整理したい」「相手にどう伝えればいいか分からない」――そんな段階でも大丈夫です。

一人で話すことで、自分が何に悩んでいるのか、相手に何を伝えたいのかが見えてくることもあります。そのうえで、タイミングを見て夫婦一緒に受けるなど、利用の仕方を柔軟に変えていけます。

「二人で受けなければ意味がない」と最初から決めつけず、まずは自分の気持ちと向き合うために相談してみる。それも、夫婦関係を見つめ直すための一歩です。

夫婦関係を見つめ直すきっかけに

夫婦だからこそ、「言わなくても分かってくれる」と思ってしまうことがあります。けれど、価値観も育った環境も違う二人だからこそ、気持ちを伝え合うことは欠かせません。

夫婦カウンセリングは、離婚を前提としたものではありません。これからも良い関係を築いていきたいと考える夫婦にとっても、頼れる場所です。もし今、同じことで悩み続けていたり、話し合いたいのにうまく伝わらなかったりするなら、第三者に相談する方法を考えてみてはいかがでしょうか。

相手を変えることは難しくても、自分の伝え方や、相手との向き合い方を見直すことはできます。「もう話しても無駄」とあきらめてしまう前に、一度立ち止まってみる。その時間が、夫婦にとって新しい話し合い方を見つけるきっかけになります。

どんな道を選ぶとしても、選ぶのは、あなた自身の意思です。

次の一歩を考えるためのページを、用意しています。気になるほうから、のぞいてみてください。

一人で抱え込まなくていい

「もう話しても無駄」と決めてしまう前に。
第三者と一緒に、もう一度だけ整理してみるという道もあります。

※本記事は一般的な考え方をご紹介するものです。費用・時間・相談方法は施設によって異なるため、利用前に各相談室へご確認ください。心や体の安全が脅かされている場合は、我慢せず専門の相談窓口へご相談を。